誰もが一度は遊んだ事があるのではないかと

思われるゲーム「テトリス」

単純なのに奥深く、気が付くと朝になっていた

プレーヤーも多いだろう。

あの長い棒がいつまでも出ず、仕方なく別のパーツで

埋めた瞬間に棒が出た時の絶望感は忘れがたい。

ゲームは50以上の言語でリリースされ、185カ国以上で

プレーされているという大人気作だ。

 

今回そんな世界的ヒットゲーム「テトリス」の商品化権・広告

利用権を株式会社電通 が取得した。

期間は3年間で、国内唯一の代理店になるという。

テトリスを使った商品は、アパレルや飲食、玩具屋文具、さらに

キッチン用品などが予定されている。

海外でTETRISは「ポップ」「クール」というイメージがある

らしく、日本でもそのイメージに準ずる形で

ファッショナブルに展開していくと電通は発表している。

さらに商品化だけにとどまらず、テトリスのBGMを活用した

DJイベントやTETRISカクテルが楽しめるTETRISバーなどを

企画検討しており、幅広い企業とのタイアップで

商品開発を行う。

個人的にはテトリスカクテルが非常に気になるが、

どのような商品になるのか楽しみである。

 

テトリスブームを作ったのは実はセガ

 

そんなテトリス、ゲームボーイで大人気だったため

任天堂がブームの火付け役と思っている人もいるだろう。

テトリスと言えば日本で過去に大ヒットしており

家庭用ハード戦争時代のセガと任天堂の確執を決定づけた

ゲーム業界の歴史の転換点となったソフトである。

もともと日本で当時、社会現象とテレビ新聞で報道される程

テトリスブームに火をつけたのは1988年冬にリリースされた

株式会社セガ・エンタープライゼスのゲームセンター向け

基板システム16のテトリスであり、都市部のハイテクセガ

(注:ハイテクセガとはセガ直営のゲームセンター、

ハイテクランド(共同店)やセガワールド(郊外店)

東京ジョイポリス(テーマパーク)など出店形態に

よって名称が変わる)やその他日本全国のゲームセンターでは

平日昼間からずらっと並んだテトリスにサラリーマンや

学生、主婦、老人までプレイ待ちの行列をつくり、100円玉を

積んで黙々とプレイし続けた程だ。

当時のマスコミもその様子を各社報道し、「テトリス」

というゲームを日本全国に知らしめることになる。

そのテトリスをセガが当時発売した新ハード「メガドライブ」

(1988年10月29日発売)のキラータイトルとして1989年4月に

発売すると発表するのだが、発売2週間前に待ったがかかる。

任天堂が「日本国内のテトリスの家庭用ゲーム販売権、

ライセンスは我社にあるので、メガドライブ用テトリスは

販売出来ない」と裁判所に申し立てするのである。

実際の文言は違うが、任天堂は当時、冷戦時代の東側諸国

の盟主「ソビエト連邦」のテトリス著作権をもつ「ELOG」に

KGB監視のもと任天堂の新ハード「ゲームボーイ」の

同時発売タイトル「テトリス」の権利を直接買い付けに行って

いたのだ。その中でセガの権利は元々パソコン用ゲームの

ライセンスをまた貸しの又貸しを繰り返して付与されたもので

ある事が発覚し、正規ライセンスを取得した任天堂としては

「家庭用の権利はうちにある、あんたは販売出来んよ」

と正当な申し立てをしたに過ぎない。

当時、著作権や、ライセンスに関してはまだ比較的

おおらかだった時代、セガにしては堪ったものではない。

日本で社会現象とまで言われるブームをつくり、

テトリスのゲーム性の基本を開発したのに、自社の

家庭用ゲーム機で「発売2週間前」「初回出荷のカートリッジの製造

も終わり」「倉庫で出荷を待つのみ」「メガドライブの起爆剤となる

キラータイトル」と満を持して発売しようとしていた時である。

今ほど情報があふれる時代ではなかった当時では発売日にユーザーが

販売店に行って、「メガドライブ版テトリス発売休止」を知るという

事になる。セガが抗告することなく販売を自粛したのだ。

倉庫で出荷予定のソフト達は廃棄処分される事となる。

その約2か月後、任天堂はゲームボーイとゲームボーイ版「テトリス」を

発売する。423万本という大ヒットを記録する。

権利関係なので仕方ないが、ブームを作ったセガが発売できず、

後から来た任天堂がかっさらっていった形になる。

もしメガドライブ版テトリスが発売されていたならメガドライブの

販売台数もテトリスに牽引され大幅に増えていたと推測され、

歴史のIfを感じさせる物である。

幻の存在となったメガドライブ版テトリス

このメガドライブ版テトリス、廃棄処分される際、当時の出荷単位

1カートン、10本(メガドライブのソフト最低梱包数)だけ

足りない事態が発生する。消息不明の10本以外は全て廃棄処分されたそうだ。

騒動が落ち着いた頃、メガドライブ版テトリスのセガロゴを消した

台湾製海賊版が秋葉原のファミコンショップでプレミア価格で

販売された事から、1本は台湾へ流れた模様。

2016年現在、ネット上で存在が確認できたものとして

リサイクルショップ「まんだらけ中野店」で非売品として

ショーケースに飾られている1本と同店で過去に販売された1本。(←2本まんだらけで扱った事になる。)

2011年海外のebayオークションでテトリスの生みの親

アレクセイ・バジトノフ氏のサイン入りテトリスが

100万ドルで落札された1本。(現在の日本円だと1億1000万円)

mdtetris

現所有者がコレクションしていると仮定すると残り6本?となる。

残りのソフトは何処へ?

歴史的価値のわかる人が持っている幻のソフトのようです。