世界各国で発火や爆発が相次いでいたサムスン電子の最新スマートフォン『ギャラクシーノート7』の生産中止が10/12に決定しました。

こちらの製品はリコールされていましたが、リコール後も発火事故が相次ぎました。

 

サムスン電子は当初、「稀な例」「外部からの加熱で損傷した(うちは悪くない!)」「機器の欠陥なのか顧客の過失なのかを判断するには時間がかかる」などと語っていましたが、韓国当局の勧告などにより生産中止を決定します。

 

このギャラクシーノート7の発火問題とはなんだったのでしょうか?

お昼の情報番組『ひるおび!』で解説されていたので感想を交えつつまとめてみます!

 

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ギャラクシーノート7とは

ギャラクシーノート7は今年の8月19日に発売され、韓国・アメリカ・カナダ・メキシコ・オーストラリアなど、12の国と地域で約250万台販売されました。

(一応サムスンの主力機種はギャラクシーS7エッジの方で、エッジはノート7より一桁多い、何千万単位で売れる商品なんだそうです)

 

ノート7はスマートフォンとタブレットの中間のような性能で、虹彩(瞳の模様)による個人認証や、高い防水性を備えていました。

そしてiPhoneやipadが発売される1ヶ月前に販売を開始し、アップルに対抗しようとしていたようです。

ギャラクシーノート7の発火事故まとめ

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(引用 http://blog.livedoor.jp/sekaiminzoku/archives/48354999.html)

 

この世界各国起きている発火事件の数はアメリカ国内で判明しているだけでも92件にものぼっています。

(やけど26件、車や車庫の火災55件、他)

 

どのような所で発火しているのかというと、充電中に発火、ポケットの中で発火、ファーストフード店のテーブルの上で発火、車内で発火、米航空機内で発火など、ありとあらゆる所で発火しています。

 

米航空機内で発火したギャラクシーノート7は、2週間前にサムスンから通知を受けて交換したばかりの物でした。

事故が起きたスマホの持ち主の方は、「袋が破裂したような音がしたので何が起きたのか見回したらポケットから火が出ていたんです」と語っています。

 

そんな危険なギャラクシーノート7、いつ頃から発火し、そしてリコール、生産中止となったのでしょう?

発火から生産中止までの時系列

8月に発売されたギャラクシーノート7は「充電中にバッテリーが爆発した」との情報がネット上に投稿されだします。

それに対してサムスン電子は、「稀な例」「今までスマートフォンのバッテリーが自然発火したことはなかった」「機器の欠陥なのか顧客の過失なのかを判断するには時間がかかる」(8月24日)などとしていました。

 

しかし9月1日に入ると出荷停止。

翌2日にはバッテリーに欠陥を確認したとしてリコールを発表します。

 

サムスンは会見で「協力会社のバッテリー製造の工程で微細な誤差が発生した」と述べています。

 

販売済みの250万台をリコール(無料で交換)すると発表。

不良品の発生率は100万台のうち24台が該当としています。

 

24台は、なんか少なすぎる気がしますが…。

 

そして、バッテリー部分に問題がないとする中国と香港では販売を続けるといいます。

しかし、リコール後に交換した製品でも再度発火事故が報告されており(米国1件、韓国1件、中国1件、台湾1件)安全性に疑問が残るかたちです。

 

そして11日、韓国当局が消費者に対して、ギャラクシーノート7の使用中止を勧告します。

さらにサムスン電子と量販店に、販売・交換の中止を勧告。

バッテリー以外に新たな欠陥の可能性が確認されたと発表します。

 

それを受け、サムスン電子は生産、販売を打ち切る方針をようやく発表。

購入者には別機種への交換や、払い戻しに応じるとの事です。

発火の原因

はっきりとした原因はまだ分かってはいないようですが、どうやらスマートフォンの中に入っているリチウム電池がパカっと割れて、一気に発火してしまう事例もあるようです。

サムスンはバッテリーが原因といっていましたが、韓国当局により、新たな欠陥の可能性が確認されています。

 

ITジャーナリストの三上洋さんによると、

・不良品のバッテリーが混ざっている

・充電中のバッテリーの発熱をコントロールする回路の設計ミス

・バッテリーの発熱を外に逃がすための本体設計ミス

の可能性が考えられるとの事です。

さらにギャラクシーノート7は防塵防水の機能があるため、もしかしたらこの機能のために熱を逃す機能の設計が甘かったのではないかと予想されていました。

 

ポケットの中で熱が逃げれなくなったり、車のダッシュボードの上で充電をしていて太陽の熱でやられてりなど、様々な要因があるとは思いますが、やはり全てのスマートフォンがこうなるわけではないので、なんらかの欠陥があったのではないかと推測されています。

 

今回の発火とは関係ありませんが、熱がこもると電池がどんどん劣化していき寿命が短くなるので、充電をする時は涼しい場所でしたほうが良いようです。

 

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日本での影響

このギャラクシーノート7、日本では未発売なのですが、インターネットで販売されていたため日本でも入手することができ、もしかしたら日本国内でも使用している人がいるかも知れないという事です。

 

国土交通省からは、「サムスン電子社製ギャラクシーノート7の航空機への持ち込みについて」との題で、①機内では電源を切ること②機内では充電を行わないこと③受託荷物として預け入れないこと、などが書かれています。

 

しかし10月5日にアメリカ・ケンタッキー州で起きた旅客機発火事件では、乗客が電源を切ってポケットに入れていたにもかかわらす発火しているので、電源を切っているからといって安全だというわけではないようです。

 

問題が発覚してからの対応が非常に悪かったサムスン。

せめてこれからの対応はしっかりとやってほしいところです。