9/28日より韓国で新たな法律が施行されました。

 

それは「不正請託及び金品授受の禁止関係法」、通称「接待禁止法」です。

この法律を最初に発議した女性の名をとって「金英蘭(キム・ヨンラン)法」とも呼ばれています。

 

汚職を禁止するための法律なのですが、今この法律を巡って韓国社会が激震しているというのです。

接待禁止法とは一体どのような法律なのでしょう?

 

スポンサードリンク

接待禁止法とは?

%e3%83%93%e3%83%bc%e3%83%ab

 

接待禁止法

 

どのような法律かというと議員や公務員、教師(私立含)やマスコミ関係者、(約400万人)の接待を禁止するというものです。

 

その人数は韓国人口の約1割程度になります。

 

さらに民間人であっても、政府の審議会などの非常勤の委員や、対象者の配偶者なども含まれます。

つまり、対象者の範囲がものすごく広いのです。

 

禁止といっても全く許されていないわけではなく、一応最低限の金額は認められています。

その金額の内訳は、

 

食事接待は1回約3万ウォン(2800円)まで

贈り物は1回5万ウォン(4600円)まで

慶弔費は1回10万ウォン(9200円)まで

 

となっています。

韓国の物価は東京とほとんど変わらないので、接待費と考えると結構厳しい金額ですね。

 

決まりを破った場合は、渡した側・受け取った側、双方に3年以下の懲役か、約280万円以下の罰金に処せられます。

なぜこんな法律ができたの?

ぜこのような法律ができたのかというと、そこには韓国の接待文化があります。

接待をすることによって、

 

・公共工事の競売で優位に立たせてもらう(議員・公務員)

・学校の成績をあげてもらう(教師)

・有益な記事を書かせる(マスコミ)

 

などの見返りがあったため、これらを防止するために今回の法律ができたようです。

韓国は相当な接待文化を持っているようです。

 

以前韓流ブームなるものがありましたが、あれも韓国政府による一種の『接待』(有益な記事を書かせる)だったのかも知れません。

 

さて、そんな新法ですが、どうやって取り締まるのでしょうか?

取り締まり方

なんと韓国政府は違法接待を教えた者に、最大約1800万円の報奨金を出すのだといいます。

いわゆる『告げ口』です。

これは恐いですね~。

 

そんな中ある教室が今ブームになっているといいます。

 

それはなんと『盗撮教室』です。

そこでは生徒達は証拠写真の撮り方を学ぶのだそうです。

最高1800万なら、ちょっとチャレンジしてみたくなる気持ちも少し分かります!

 

スポンサードリンク

接待禁止法施行後の韓国の様子

けっこうハチャメチャな印象を受ける今回の新法。

韓国国内ではどのようになっているのか、FBS「めんたいワイド」ソウル支局の坂口賢二さんがレポートされていました。

 

坂口さんによると、対象になっている人達はかなり神経を尖らせており、対象にあたる韓国のあるテレビ局では「この法律を守ります」との誓約書を全員書かされたのだそうです。

 

韓国では昔から公務員への食事の接待や教員はへの贈り物などが慣習として根付いており、それが腐敗に発展していったという背景があったようです。

 

韓国の飲食店にはいると必ず個室があり、これは主に接待用として使われていました。

この接待が発展し、汚職事件へと発展していったようです。

 

特に韓国では年上や目上の人間がおごるという習慣が特に根強いため、割り勘という考え方はあまりないようです。

そのためか韓国のニュースでは、日本の『割り勘』という文化を紹介し、韓国はこの日本の割り勘ブームを学ぶべきではないかという声もあがっているそうです。

 

そこで困るのが接待などに使われるような高級飲食店です。

もちろん飲食店側も手を打って、2800円のコースなどを用意したりしているそうですが、それでも客足はかなり減ったようです。

 

一応海外記者(メディア関係者)は直接の対象者ではないそうですが、一緒に相席する人が対象者の場合が多いので、結局おごったりおごられたりする事がアウトになる場合が多いようです。

 

韓国の物価は上昇しており、夕食に少し良いものを食べただけで上限の2800円を越してしまうようです。

 

この法律は「接待をする側される側どちらも対象者」であったとしても、そして双方に利害関係があろうと無かろうと、とにかく対象者というだけで接待禁止なのです。

 

この法律による経済損失は一兆3000億円程だといわれています。

それほどの損失をだしても施行しなくてはならないほど、韓国は汚職が酷かったのだと思われます。

 

まだ始まったばかりのこの法律。

一体どのような方向へ行くのか、これからも目が離せません!