21世紀のファーストガンダムとしてスタートした

「機動戦士ガンダムSEED」。

その機動戦士ガンダムSEEDの脚本を手掛けた

両澤千晶(もろさわ・ちあき)さんが19日、

大動脈解離(※1)の為56歳という若さで死去した。

機動戦士ガンダムSEEDは、テレビアニメ版のガンダムシリーズ

としては9作目の作品となる。

ガンダムファンの間で賛否両論を巻き起こした作品だが、

DVD版は140万枚以上の大ヒットを記録している。

両澤さんは続編の「ガンダムSEED DESTINY」

「新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA」などの脚本も

手掛けていた。

夫はアニメ監督の福田己津央氏で「機動戦士ガンダムSEED」や

「サイバーフォーミュラ」シリーズなどを手掛けている。

意外に知られてはいないが、テレビドラマの中居正広主演の

「味いちもんめ」と織田裕二主演の「お金がない!」の脚本を

手掛けていた両沢和幸氏(55)は両澤さんの弟だという。

 

この訃報にについてガンダム情報公式ポータルサイトでは、

(一部引用)

脚本家・両澤千晶さんが2月19日、大動脈解離にてご逝去されました。

享年56歳。

心よりご冥福をお祈りいたします。

葬儀に関しましては当社よりお知らせすることはできません。

ご了承のほどよろしくお願い申し上げます。

(GANDAM.INFOより引用)

と述べた。

このニュースについてネットの反応は

 

・脚本は糞だったが、メイリンという奇跡を産み出したのは評価する

・脚本たたかれまくってたな 見てない俺も叩いてた 合掌

・本当にいい仕事でした。ありがとうございました

 

など、少し厳しめな意見が目立った。

そもそも両澤千晶さんとはどのような

人物だったのだろうか。

 

両澤千晶さんの評判

子供の頃から本を読むのが大好きで、友達と遊ぶより

本を読んでいた方が楽しかったと語っていた両澤さん。

その時読んだ本の蓄積が、脚本を書くのに大いに

役立ったという。

子供の事も大好きで、保育士になりたかったがそうだが

就職難で断念する。

脚本家としてのデビューする前は夫である福田氏のアドバイザー

をしていたという。

同人活動をしていたとの噂があるが真偽は定かではない。

デビュー作は「サイバーフォーミュラSAGA」だが、脚本家として

なんの実績もない両澤さんが突如抜擢された事で、

当時サイバーフォーミュラSAGAの監督で夫だった福田己津央氏の

コネではないかと一部批判があった。

男性向けの作品に女性のファンを呼び込む事に成功したが、

作品がホモっぽくなると拒否反応を示される事も。

キャラクターの好き嫌いがハッキリしていて嫌いなキャラには

容赦がなかった模様。

ガンダムSEED DESTENYの主人公のシンが悪役のように

になったのは、前作の主人公のキラ(と声優の保志総一郎氏)が

大好きだったからというのと、シン役の声優、鈴村健一氏と

衝突があったからとの噂もある。

脚本は度々遅れバンクばかりになる中、OPを歌っていた西川貴教

さんのラジオ収録に行き、作画監督の椛島洋介氏に「空気読め」という

内容の事を結構キツくブログに書かれた様子。

(今は削除されている模様)

しかし遅滞の原因は病気のためと後に発表。

子宮と右卵巣の摘出という大手術を受けていた。

そのためか劇場版ガンダムSEEDは未だに制作されていない。

個人的にはカガリの父親とニコルが死ぬシーンが流れるたびに

「何回目だよ…」と切なくなった。

 

あまり良い評判が聞かれない両澤さんだが、

しかし彼女がいなければガンダムSEEDは

生まれていなかっただろう。

この作品がアンチも含め盛り上がった事は

間違いない事実だ。

最後にご冥福をお祈りします。

 

※1大動脈解離とは高血圧の人がなりやすい病気で、

3層構造の大動脈の真ん中の層の膜に血流が

入り込み、層構造が別々に剥がれていく疾患だ。

96%の患者に激痛が走り、死亡率も高いとされている

大変危険な病気だ。