七飯町東大沼の山林で5月28日(土)午後より行方不明だった田野岡大和君が無事保護された。

大和君は6月3日午前7時50分頃、渡島管内鹿部町本別の陸上自衛隊駒ヶ岳演習場の建物の中で発見、特に外傷などは無かったがその後救急車で病院に運ばれた。

保護された時の大和君の様子

この日は駒ヶ岳演習場での訓練日ではなかったのだが、訓練の準備にやってきた自衛官が建物に入ると目の前に大和君が立っていたという。

自衛官の

「田野岡大和君ですか?」

との問いかけに大和君は、

「はい」

と答えたという。

(保護された時の大和君)

田野岡大和君保護時

(引用 Yahooニュース)

大和君が腹を空かせていたため自衛隊員がおにぎりとお茶を渡し食べさせた。

大和君はその後救急車で函館の病院に運ばれ、軽い擦り傷と軽度の脱症状が見られたが命に別状は無く、無事家族と再会する事ができた。

6日ぶりの再会に父親は「とてもつらい思いをさせて、本当にごめんな」と言うと、大和君は「うん」とうなずき「お父さん」と呼びかけたという。

病院の前で取材に応じた大和君の父親は、

「私の行き過ぎた行動で息子につらい思いをさせ、学校の関係者や捜索に当たっていただいた皆さまにご迷惑をお掛けした。深くおわびします」「本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました」、「今までも愛情をいっぱい注いできたが、今まで以上に息子の成長を見守っていきたい」

(引用 時事ドットコム)

と、何度も行き過ぎた行動だったと繰り返し、頭を深々と下げていた。

 

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駒ヶ岳演習所とは?

駒ヶ岳演習場は鹿部町にあり、置き去りにされた七飯町から保護された駒ヶ岳演習場までの距離は、北へ直線距離でおよそ5km、道なりにいくと約12kmの場所になる。

自衛隊員でも2~3時間はかかるという厳しい道のりだ。

駒ヶ岳演習場までの地図

(引用 Yahooニュース)

警察官や自衛隊の捜索は置き去りにされた場所から直径3kmの範囲でローラー作戦をしていたため、この駒ヶ岳演習場は捜索の範囲に入っていなかったという。

ただここにたどり着くまでの林道はバイクで捜索していたらしく、まさかゲートのある建物には居ないだろうと建物内は探していなかったようだ。

この演習場にはゲートなどがあり、通常一般人は入れないようになっている。

建物にも鍵が二か所あり、一つはナンバーキーだったのだが内一カ所のカギが開いていたという。

食料などは置いていないが、雨風はしのげるようになっていた。

いつごろからこの演習場にいたのかという問いに大和君は、置き去りにされた28日(土)の夜に一人で山を歩いてこの建物にたどり着いたと答えている。

速報のまとめ

林道の横にあるゲートから演習場まではさらに3kmの距離があり、木々に阻まれ建物を確認する事はできない。

夜の真っ暗闇の中、大人でもちょっとこのゲートを越えて奥に進もうとは中々思えないような外観だ。

虫が苦手だったという大和君。

それでもゲートを越え、そして3kmの林道を歩き、そしてたどり着いた先に建物があって、そしてカギもたまたま開いていたという、偶然にしては凄くラッキーな状況だ。

こういう時は常識にとらわれない子供の方が良い行動ができるのかもしれない。

なにはともあれ本当に無事で良かった。