今韓国で爆発的に売れているお菓子がある。
オリオン社創立60周年を記念して発売された新商品『チョコパイ・バナナ味』だ。
こちら1974年に発売されたチョコパイの姉妹品で42年ぶりの新作だという。
(チョコパイ・バナナ味 情)
『チョコパイ情』は韓国で大人気の商品で、韓国のドラマなどにも小道具として使われているという。
今回久々に出た新味の『チョコパイ・バナナ味』は発売3週間で累積販売量1000万個を突破したという。
どれぐらいの量かピンとこないが国民の4人に1人が食べた計算になるという。
売り上げ額も30億ウォン(約3億円)というから驚きだ。
これらをたった3週間で達成したため工場を24時間体制にしても生産が追い付かず品薄状態だという。
これに対して韓国のネットでは
「近所のコンビニを5軒、スーパーを2軒回ったが、全て売り切れだった」「ネットオークションを見たら3倍以上の価格で売られている」「地方のスーパーにはまだあると聞いたが、売り切れていてショック」
と、チョコパイ・バナナ味を求める人々が商品を手に入れるため、街中を探し回っているようだ。
そんなチョコパイ・バナナ味の気になるお味だが、中のマシュマロクリームがふっくらしていて、バナナの味もしっかりついているようだ。
普通に食べてもおいしいが、レンジで温めても美味しいとの事。
そんなチョコパイ・バナナ味。
旅行などで見かける事ができたらラッキーかもしれない。
チョコパイの歴史
日本でチョコパイといえば森永の『エンゼルパイ』かロッテの『チョコパイ』を思い浮かべる人が多いと思うが、チョコパイの歴史は1917年、アメリカ・テネシー州のチャタヌーガ・ベーカリーで『ムーンパイ』として製造販売されたのがはじまりだ。
韓国が起源というわけではないようだ。
『チャタヌーガ・ベーカリー』のアール・ミッチェル・ジュニアはケンタッキー州の炭鉱労働者にどのようなお菓子が食べたいか聞いてみた。
すると「グラハム・クラッカーとマシュマロと、チョコレートでコーティングされた何か」という答えが返ってきたという。
労働をしていると甘いものが食べたくなるというが、マシュマロとチョコレートを同時に食べたいという発想はなかなかすごい。
ジュニアが父にその話をすると、父はさっそく炭鉱労働者に大きさはどれくらいがいいか聞いた。
すると炭鉱労働者は夜空を見上げ、満月を手で囲ったという。
これがチョコパイ(ムーンパイ)の始まりである。
なかなかロマンティックな話だ。
(ムーンパイ)
ちなみにこのムーンパイ、アメリカの南部の方で好まれており、コーラと一緒に嗜むのが普通だという。
なんとも胸焼けしそうな組み合わせだが、疲れている時には効果てきめんかもしれない。
そしてこのムーンパイ(チョコパイ)は第二次世界大戦後にアメリカ兵が日本に持ち込んだ事により人気が上昇。
1958年に森永製菓がムーンパイを参考にした商品『エンゼルパイ』を発売した。
その後1974年にオリオン(当時東洋製菓)が『チョコパイ』の販売を開始。
さらに1983年にロッテが『チョコパイ』の販売を開始した。
ちなみにオリオンは1999年にロッテに対し『チョコパイ』の名の使用について提訴したが『チョコパイ』の名称は一般的だという事で棄却されている。
ちなみにロッテは日本と韓国でお菓子を販売しているが、なんと日本と韓国向けでは成分が違うという。
L社のチョコボールの場合、日本向けは、カカオの実から抽出したココアバターを使用しているが、韓国向けは、カカオバターの1/4の価格である植物性油脂を使用したものだということが明らかになった。
該当する会社に問い合わせた結果、韓国人の味覚には、安い植物性油脂が合うからだと言っていた。
いろいろとドラマがあるチョコパイ。
これからの進化に期待だ。