2016 年4月29日福岡ヤフオクドームにて行われたソフトバンク西武戦に福岡市出身で俳優の武田鉄矢さんが人生で初となる野球の始球式に登場した。
そして対する相手は…なんと国民的アニメのサザエさんだ。
なんで打席にサザエさん?と思われるかもしれないが、作者の長谷川町子さんは昔、福岡市早良区という場所に住んでいた事がある。
そのためヤフオクドームの近くには「サザエさん通り」があり、その縁で打席に立つことになったのだろう。
始球式では大きく山なりの投球ながらもワンバウンドでキャッチャーミットに収まり観客を沸かせた。
この始球式の前に収録されたテレビ番組で武田鉄矢さんは、
「緊張するよね~。緊張するなんて全然無いんですけどね。」
「なんかね、球投げるってのが嫌なんですよね~。」
とかなり緊張している様子だった。
武田さんは試合前練習時の工藤監督に挨拶した際、工藤監督から
「僕は若い時は鼻歌歌いながら投げてました。」
「リズムを大事にするタイプのピッチャーだったのでリズムが壊れるのが一番嫌だった。」
「どちらかというとマウンドで楽しむ」
というアドバイスをもらった。
「もし良かったらとっておきの鼻歌を」との問いに工藤監督は
「とっておきですか~!?いやはい、これはですね「贈る言葉」で」
と監督のセンスが光る指導となった。
工藤監督直々に投球フォームのチェックも
さらに工藤監督に投球フォームも見てもらえることになり早速武田さんが投球フォームを披露。
工藤監督は
「それで大丈夫です。全然大丈夫です。」
「あの、よくピッチャーの人に言うのが足が出るときに手が上がるようにとよく言うんですけど」
「こうなって来れば後は投げるだけですので」
「こうなって(足が出るときに手が下がったまま)しまう人が多いんですね」
「こう行くっていうのはすごく大事なんですよ」
「それができれば大丈夫だと思うので」
と実際のフォームを見せながらの本格的な熱血指導で、工藤監督の人柄の良さがうかがえる。
試合前、選手はピリピリしている雰囲気の中の指導だったそうだが現役の監督に直接指導してもらうという豪華さで始球式に臨む武田さん、うらやましい限りである。
背番号は67 サザエさんと始球式へ
ソフトバンクのユニフォームに袖を通す武田さんの背番号は年齢にちなみ67。
工藤監督に指導された鼻歌を思い出しながらソフトバンクのマスコットキャラ、ハリー君と最後の練習に励む。
始球式直前、今回の対戦相手サザエさんと対面。
「サザエさん大きいですね」
と2メートルくらいあるサザエさんに圧倒される。
そしていよいよ始球式、ワンバウンド(練習では18メートルの投球が届くのもあった)でキャッチャーミットに収まり無事始球式を終えた。
コンサートと違い背中側にもお客さんがいる事に興奮したそうで
「野球選手はあの広さに9人しかいないなんて、孤独な商売ですよ」
と語る武田さん、歌っている方が楽と思ったそうで野球の熱気に感動した様子だったが、
その熱気に押されたのか投げる際に贈る言葉のリズムでは投げれなかったそうだ。
この日の試合ソフトバンクは負けてしまったので、武田さんや福岡のファンからすれば残念な結果だったが非常に盛り上がった始球式となった。
それにしてもサザエさんが始球式にでるとは想像もつかなかった。
これからも楽しい始球式を期待したいと思う。