昨年世界的に大ヒットしたピコ太郎の「PPAP」パイナッポーアッポーペンの商標出願を本人や所属するエイベックスとは全く関係ない大阪の会社が商標出願している事が大きな話題になっています。
2016年商標出願ランキング1位と2位
特許や商標など知的財産に関わる出願の公報、官報をまとめているサイト【知財ラボ】さんによると
ランキング, 日本-商標-出願人ランキング
2016年公開商標公報 出願人ランキング
2016年公開商標公報発行出願人数 : 52360
1
ベストライセンス株式会社(714011053)2
上田 育弘(302041154)3
株式会社サンリオ(000131094)4
株式会社資生堂(000001959)5
花王株式会社(000000918)6
星 孝一(399108794)7
株式会社コーセー(000145862)8
株式会社明治(000006138)9
富 士 通 株 式 会 社(000005223)10
森永乳業株式会社(000006127)
となっており、上田育弘氏とその経営する法人で1位2位を独占しています。
※ちなみに2014年も個人なのに大企業を抑えて上田育弘氏はトップで、2015年も法人と個人で1位2位、ワンツーをとっています。
2016年も変わらず1位2位を独占している状況なのですが、報道によればとりあえず出願だけしておいて、出願料を払わずに半年程度で却下されているやり方で年間1万件以上、日本全体の約1割を出願しているそうです。
PPAPの商標を本来の権利者であるはずのエイベックスやピコ太郎さんより早く出願していたベストライセンス社上田育弘さんは次のように語っています。
「あれはたぶん…インターネットかテレビで見て出願したんだと思います。きょうエイベックスさんの方に商標に関する警告書を郵送しました。私が(商標を)出願していますので、それを無視して事業を進めたら、今後商標権侵害になる可能性がありますので…」
「とにかく先に出願した方が、最も早い出願人が勝つんです。新聞やインターネット等のメディアを通じて、この言葉いいなとか、自分がこれから使用するかもしれないなとか、そういうものに限って出願しています。ビジネスモデルが確立して、もっと大きな会社になった時点で有名になりたい」
「(商標には)盗むという概念はないんですよ、原則として。だから私自身は不正な利益は一切求めない。正当な利益を求めていく。(エイベックスには)当社と交渉の上、ライセンス許諾を受けた上、事業展開をするようにと警告書を発送しました」
どうやら商標出願は「早い者勝ち」で出願料は払わずとも出願した時点で商標の権利が「仮押さえ」の状態になるシステムを有効に使っている結果、このような事態になっているようです。
特許庁は「問題のある出願は却下されるので、もし他人から出願されても諦めないように」といっているのである程度は大丈夫ですが「商標ビジネス」
って怖いですね~。
次の項目では「阪神優勝」や「過去にはコナミも・・・。」を紹介
過去にはコナミのホワイトベースも話題に
商標出願ではゲーム会社大手のコナミが一時期狂ったように出願して
「ホワイトベース」
「デジタルジャンプ」
「デジタルマガジン」
「デジタルサンデー」
などが商標出願されたのが当時ネットでは騒然となりましたね。却下されましたが。
テレビでの報道とかは確か無かったのですが、ネット界では話題でもちきりでした。
「機動戦士ガンダムに出てくるホワイトベースはうちの商標なので代金をよこせ」とかコナミなら言い出しかねないぞと話題でしたが却下されたので、そんな事は無く現在に至ります。
一般的に有名なのは
「阪神優勝」とかですかね~
大阪の個人が2002年に商標出願し登録された件ですが、2003年に大きく報道されていました。
結局、無効審判請求で特許庁が球団訴えを認め、個人の商標は無効となりました。
「商品の出所を混同させる恐れがある商標は登録できない」と定める商標法に準じたようです。
今回PPAPの商標出願で話題になっている「商標出願」ですが、今後どのようになっていくか注目していきたいと思います。