(画像引用 http://www.tsukiyono.co.jp)
夏、カブトムシの季節がやってきました!
子どものころ、裏山の木にさとう水を塗って、早朝カブトムシが来ていないか見に行っていたものです。
いつの時代も子どもたちに大人気のカブトムシは、買うと安いもので500円、高いものだと数万円します。
都会では捕まえられないカブトムシですが、そんなカブトムシが大量に寄ってくる木があるのをご存知でしょうか?
その木は『シマトネリコ』といいます。
今日はこのシマトネリコとカブトムシについて書いてみます。
シマトネリコとは?
(画像引用 http://www.niwagatari.com/)
シマトネリコは、日本や台湾、中国やフィリピンなどに生息しています。
寒さに弱く、暑さに強い亜熱帯原産の木ですが、温暖化の影響からか東京などでも最近増えてきています。
樹高は10mぐらいの常緑樹で、お手入れも簡単、葉が小さいため柔らかで自然な感じがおしゃれだと庭のシンボルツリーとしても人気です。
植木屋さんにも売っており、1.5mほどの高さのものなら5000円~購入できます。
実はこのシマトネリコの木、なんとカブトムシが寄ってくる事があるそうなんです。
何故カブトムシはシマトネリコに寄ってくるのでしょうか?
カブトムシとシマトネリコ
寄ってくる理由
カブトムシは本来クヌギなどが生い茂っている雑木林に生息しています。
カブトムシはガの幼虫などがクヌギ木の内部を食べた後に出てくる樹液を舐めるているのですが、その場合は蝶やカナブンなどと競合してしまいます。
対してシマトネリコには内部を食べる昆虫がいない為、木を削らないと樹液は出てきません。
しかしカブトムシは木を削ることができるため、樹液を蝶やカナブンに邪魔さる事なく独占できるのです。
どうやって削るの?
あんな硬いこの皮をどこで削るのかというと、口元のゴツゴツしたブラシ部分で削るそうです。
カブトムシが木を削るのは実はめずらしい事ではないらしく、海外のカブトムシにとっては当たり前の光景なのだそうです。
何故最近になって来るようになったの?
カブトムシはとても順応性が高く、環境により食べ物や生態を変える事ができるのです。
ですので一匹が何かを始めれば、他のカブトムシも真似を始め、その行為がカブトムシたちにどんどん広がるようです。
カブトムシの生態
クヌギ以外でも、イチョウやシラカバ、ヤナギなどに集まり、幼虫はしいたけの廃材などでも育つそうです。
産卵場所は土の中で、卵から孵った後も比較的何でも食べられる為、例え都会でも生活ができるのです。
さらに最近はリサイクルブームのため樹木の廃棄物を焼却せずにチップにしてリサイクルするため幼虫の発生源にもなっているといいます。
じゃあクワガタは?
対してクワガタの産卵場所は腐った木の場合が多く、雑木林のそばでないと生きていけません。
ですのでシマトネリコにもクワガタは寄ってこないので都会で捕まえるのはきびしいようです。
都会でも捕まえることのできるカブトムシ。
シマトネリコの木を見かけたら、そっと覗いてみるといいかも知れません。